まず初めにお伝えしておきます。
カウンセラーやセラピストとて人間。
専門的知識とセンスに長けてはいますが、失敗することだってあるし、カウンセリングが中断、そして中止になった時は悲しみます。
ここ1年くらい、カウンセラーの自己開示が流行っている。
流行っているなどと書くと怒られてしまうかもしれませんが、そのような著書が多いのも事実。
ですが、自己開示のための自己開示本なんて、私は興味ありません。
そこにはほとんど真実は書かれていないのだから。
世の中には色んなカウンセラーがいます。
病院に勤務していたり、学校にいたり、企業にいたり、私のように開業していたり。はたまた裁判所や警察にも、心理カウンセラーはいます。
それぞれが、それぞれの専門性を持ちながら、日々、心理支援に取り組んでいます。
私のような路傍の開業カウンセラーは、横のつながりがほとんどありません。もちろん、同じ資格を保有した仲間と談義できればいいのですが守秘義務もあるため、ほとんどの場合、その情報はほとんど表には出ない。
もちろん、出せと言っているわけではないのですが、美談ばかり表に出しても仕方ないと思うのです。
どんな先生方も、きっとご苦労なさったはずなのです。
ほとんどの心理カウンセラーは、カウンセラーのためのカウンセラーを持っています。専門用語ではスーパーヴァイザーという存在。
カウンセリングの技能を高めるために、6年以上の臨床を重ねたカウンセラーが肯定的にアドバイスをしていきます。
この、肯定的に、というのがポイントで、心理的な問題を抱えているクライエントのように、否定的にジャッジをされた経験をした人が多いと聞きます。
かく言う私もその一人で、ブログの筆が止まるほど嫌な思い出。
もはや自分自身が否定されているようで、一種トラウマ的な体験です。
正直なところ、私はまだ信頼できるスーパーヴァイザーに出逢っていません。
さて、専門家にとっては隠しておきたい自己開示をさらけ出したところで、カウンセリングの失敗について書こうと思います。
失敗する原因は様々ですが、その責任はカウンセラーだけが担っているわけではありません。
【カウンセリング】という体験の本質を知ってくださっているアトリエ・IMAに根気よく通われている方は、きっと首を縦に振ってくださると思います。
それが初めに書いた、カウンセラーだって人間、ということなのです。もしかしたら人間よりももっと人間らしいかもしれない。
カウンセリングが中断してしまったら、自信だって失う。
だとしても、切り替えなければいけない。
それは、私を頼りにしてくれているクライエントがいてくださるから。悲しんでなんて、いられない。
そしてもちろん、カウンセリングの内容も、守秘義務があるため開示できません。私は胸の奥底で、一人静かに傷つくのです。
きっと、相性が良くなかったんだ。
そうやって、自分を慰めます。
もっともっと学びを深めて、次に来てくださるクライエントさんを大切にしよう。何年も通ってくださる方のお力になろう。
こんな自己開示、ほとんどのカウンセラーはしないでしょう。
見方によっては、この人、頼りないんじゃない?
と思われてしまうから。ですが、虫歯のない歯医者を信用できないように、カウンセリングで傷ついた経験のないカウンセラーを、信用することはできるでしょうか。
少なくとも私はできません。
あなたは、どうでしょうか?
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